肝機能障害
健康診断で肝機能障害を指摘され、要精密検査の指摘をされる方も多いと思います。健診で指摘された有所見率の中では血中脂質異常(コレステロールや中性脂肪の上昇)についで、2番目に指摘されることが多い と言われています。
肝機能の検査には一般的なものとして、AST、ALT、ビリルビン、γ-GTPなどの項目があります。
「お酒のせいだろう」とか、「ただの脂肪肝だろう」と考えて病院を受診しない方もいるかもしれません。しかし、中には、ウィルス性肝炎であった、脂肪肝が進行し肝硬変になっていた等が判明する事もあります。
肝臓は、「沈黙の臓器」と呼ばれ症状はほとんど出ません。まずは、1度しっかりと検査を受けるようにしましょう。
それでは、肝機能異常と言われたら、実際どのような診察を受ける事になるのでしょうか?
当院でのおおまかな診察の流れを以下に示しますので、参考にして下さい。
- 問診と診察を行います。
問診では、主に以下のようなことを聞きます。- アルコールの摂取量:1日にどんな種類のお酒を、どの程度飲酒しているのか
- 薬剤:普段常用している薬剤(市販の薬、サプリメント、漢方薬含む)
- 輸血をしたことがあるか
- 刺青(タトゥー)があるか
- 家族歴など家族に肝臓の病気の方がいるか
続いて、身体診察(一般的な触診、聴診等)を行います。 - 血液検査をします。
健診の項目だけでなく、詳しい血液検査をしていきます。
主に、B型肝炎.C型肝炎がないか、肝臓病の程度・進行具合、他臓器疾患の合併などです。患者さんによっては、自己免疫性肝炎や原発性胆汁性胆管炎などの検査も追加します。 - 腹部エコー検査をします。
肝臓病は血液検査だけでなく、画像検査で評価することが大切です。
当院では腹部エコー検査を実施します。ゼリーを塗ってプローブをあてるだけで、特に痛みはありませんし、勿論被爆もありません。
これにより、肝臓の状態、脂肪肝の有無、肝臓がん等の腫瘍の有無、胆石の有無などを評価していきます。
場合によってはCTやMRI検査が必要な時がありますが、その際は近隣の連携病院へ検査予約を手配致します。
以上が大まかな診察の流れです。
まずは、お気軽にご相談下さい。