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糖尿病

①糖尿病ってどんな病気?

食事で撮った炭水化物はブドウ糖として腸管から吸収され、血管を通って全身の臓器に運ばれ、エネルギー源として使われます。この時、ブドウ糖やインクレチンの働きによって、膵臓からインスリンが分泌されます。インスリンは、肝臓、筋肉、脂肪細胞などに働き、血液中のブドウ糖を細胞に取り込み、血液中のブドウ糖を一定のレベルに調節しています。糖尿病はこれらがうまく働かないために、血液中のブドウ糖(血糖)が慢性的に高くなる病気です。

②糖尿病の分類

糖尿病には、「1型糖尿病」と「2型糖尿病」があります。2型糖尿病は、糖尿病全体の95%以上を占めています。

1型糖尿病

インスリンを合成分泌する膵臓のβ細胞が破壊され、インスリン分泌が消失することが主な原因です。治療は、インスリンが中心となります。

2型糖尿病

膵臓のβ細胞からインスリン分泌が低下したり、過食、運動不足、肥満、ストレスや加齢などによって臓器のインスリンの働きが妨げられることにより発症します。まず、食事療法、運動療法を行い、経過が思わしくなければ、通常は内服治療を開始します。


③糖尿病の診断

  • 空腹時の血糖値が126mg/dl以上
  • 75gブドウ糖を飲み2時間後の血糖値が200mg/dl以上
  • 随時血糖値が200mg/dl以上

のいずれか、もしくは

  • ヘモグロビンA1Cが6.5%以上

である場合に糖尿病が疑われ、どちらも合致した場合に糖尿病と診断されます。

よく食後に血糖測定をすると、「食事をしたから、高くなって当然だ」と思われている方もおられるようです。
しかし、正常な血糖値の変動についてお話しすると、いかなる食材によっても血糖の上昇は50~60mg/dlにとどまり通常であれば140をこえることはありません。また、摂食後2~3時間で元のレベルに戻ります。
このため、採血は絶食時ばかりでなく、時には食後に行うことも重要です。

ヘモグロビンA1C(HbA1C)

ヘモグロビンにグルコースが非酵素的に結合したもので過去1~2か月前の血糖の平均を反映します。血糖コントロールを知る標指としてよく用いられます。

貧血があると低値となりますので少し注意が必要です。


④糖尿病の合併症

血糖値が高い状態が続くと血管に負担がかかり、合併症を起こしやすくなります。合併症には、主に「細い血管の障害」と「太い血管の障害」の2種類があります。

【細い血管の合併症】

糖尿病網膜症
眼球の奥の眼底にある網膜は、見たものを脳に伝える重要な役割を持ちます。網膜には多くの細い血管があり、高血糖状態が続くと血管がもろくなったり、出血したりして、視力の低下につながります。

糖尿病腎症
腎臓にある糸球体が細い血管の塊で、血液をろ過し、老廃物を尿として排泄します。高血糖状態が続くと血管が障害され、濾過機能を果たせなくなり全身の浮腫等をきたします。末期になると人工透析が必要になることもあります。

糖尿病神経障害
全身に分布する神経は、高血糖状態が続くと障害され、手足のしびれや痛み、さらには砂利の上を歩いているような感じがしたり、立ちくらみや発汗異常などを生じたりします。

【太い血管の合併症】

虚血性心疾患
心臓に栄養を運ぶ冠動脈が狭くなると、運動時に胸が苦しくなったり痛くなったりする「狭心症」に、冠動脈が詰まると「心筋梗塞」になります。

脳梗塞
脳に栄養を運ぶ血管が詰まると脳梗塞になります。

末梢動脈疾患(PAD)
足の筋肉に栄養を運ぶ血管が詰まると末梢動脈疾患になることがあります。

その他、近年では糖尿病と、がん、認知症、骨粗しょう症、歯周病との関連も指摘されています。

⑤糖尿病の治療の目標

糖尿病治療の目標は、血糖などを良好にコントロールすることで、病気の進行や合併症を予防し、健康な人と変わらない生活を送れるようにすることです。糖尿病は自覚症状がなくても進行していくので、診断後は早いうちに治療を開始し、継続することが大切です。

*血糖コントロール目標は、年齢、合併症の有無などにより、個々に設定されますが、合併症予防のためには、「ヘモグロビンA1c:7.0未満」がひとつの目標値とされています。

⑥糖尿病の治療

食事療法

糖尿病の治療で最も基本になるのが食事療法です。薬物療法を行なっていても、食事療法は疎かにしてはいけません。
その個人にとって適切なエネルギーの量を理解し、その内訳としての炭水化物・タンパク質・脂質・ビタミン・ミネラルといった栄養素をバランスよく摂取することが大切です。
これだけを食べれば良いという食品は、存在しませんので、過剰にクローズアップするようなメディアの情報には、惑わされないように気をつけましょう。
その他、ポイントは以下の通りです。

  1. 1日3回規則正しく食事をとる
  2. 毎食野菜を積極的に摂取する
  3. ゆっくりよく噛んで食べる
  4. お菓子や清涼飲料など砂糖の多い食事は控える
  5. なるべく一品料理ではなく定食メニューを食べる。
運動療法

食事療法だけでなく、運動療法を組み合わせて行うことで、血糖値をさらに下げることが可能になります。
運動の効果は血糖値を下げることや、肥満を改善することだけではありません。脳卒中や心筋梗塞のほかに、がんを予防するといった様々な効果があることがわかってきています。
運動の内容としては、ウォーキングや水泳などの「有酸素運動」と、筋力トレーニングなどの「レジスタンス運動」の2つの運動をまんべんなく実施するのが理想的です。

どんな運動でも始めてみたら良いと考えますが、何をしていいかわからないと言う方はまずウォーキングをすることをお勧めしています。

胸を張って、肩の力を抜き、背筋を伸ばし、腕は前後に大きく振る、まずは今よりも+2000歩を目標に始めてみましょう。
忙しい方は、遠回りをしてみる、階段を利用してみる、ひとつ前の駅から歩くなどを、日常生活の中に取り入れてみてください。

薬物療法

食事療法や運動療法を行っても血糖コントロールが不良な場合に薬物療法が選択されます。
糖尿病治療薬には後述するように様々な種類の治療薬があります。低血糖に注意を払いながら、食事療法や運動療法の効果、インスリン分泌の程度、肥満などによって薬の内容を個々に設定していきます。

  • ビグアナイド薬
    肝臓で糖をつくる働きを抑え、筋肉などでのブドウ糖の利用をうながし、血糖値を下げます。
  • チアゾリジン薬
    脂肪や筋肉などでインスリンの効きをよくして、血液中のブドウ糖の利用を高めて血糖値を下げます。
  • DPP-4阻害薬
    インスリンの分泌をうながすホルモンであるGLP-1の働きを高めます。GLP-1は、食事をとると小腸から分泌されます。
  • スルフォニル尿素薬(SU薬)
    すい臓のβ細胞に働きかけて、数時間にわたりインスリン分泌をうながし、血糖値を下げます。
  • 速効型インスリン分泌促進薬
    SU薬と同じように、すい臓のβ細胞に働きかけ、インスリン分泌をうながします。
    飲んだあと短時間だけ作用します。
  • α- グルコシダーゼ阻害薬
    小腸でのブドウ糖の分解・吸収を遅らせて、食後の急激な血糖値の上昇を抑えます。
  • SGLT2阻害薬
    尿からの糖分の排泄を促進することで、血糖を下げます。
  • インスリン注射
    インスリンそのものを、注射により補います。
    患者さんにより、自己注射をして頂きます。

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